日本アクションラーニング協会
 
         
         
 
 

韓国アクションラーニング協会 代表インタビュー

現在、韓国では国内トップ10企業や政府機関にアクションラーニングが導入され、リーダーシップ育成や管理者教育に採用されており、一大ムーブメントが巻き起こっています。9月上旬、GIALジャパン主催アクションラーニング基礎講座(PSD)の見学のため韓国アクションラーニング協会(KALA)代表のChristina KIM(クリスティーナ・キム)さんが来日されました。大学時代は日本語を専攻されていたクリスティーナさんに、流暢な日本語で韓国のアクションラーニングに関する現況やその活動について語って頂きました。

日本アクションラーニング協会(以下、J):
韓国アクションラーニング協会(Korea Action Learning Association)とはどんな団体ですか?
photoクリスティーナさん(以下、C):
まず、私と協会の会長であるDr.Bong(ボン)との出会いから話したほうがいいですね。

2年前、私はかつての百済の都であったチョンジュにある国立全州大学で修士課程を履修していました。そこで、経営学の教授Dr.Bong(ボン)と出会い、アクションラーニングを初めて教わりました。ボン教授は、6年前から韓国でドイツ系企業にてプログラム導入を推進するなど、韓国におけるアクションラーニングの権威であり、早くから国内のコンサルタントや研究者たちを集めてアクションラーニンググループを確立させていました。

しかし、法人化ともなると多忙な教授のみでの運営は難しく、アクションラーニングに感銘を受け、経営修士号を取得した私にKALA(韓国アクションラーニング協会)代表の話が舞い込んできました。1年ほど前に設立したばかりの団体です。ボン教授は、GIAL代表のマイケルJマーコード教授の最初の書籍『Action Learning in Action』の翻訳者でもあります。
: 日本アクションラーニング協会代表の清宮は、ボン教授と3年前にドイツ・ミュンヘンで開催されたアクションラーニングフォーラムで初めてお会いしています。その頃から、韓国国内で積極的な活動を展開されていたようですね。
photoC: 今年からコーチプログラムを運営しています。基礎→プロフェッショナル→マスターとコーチを3段階のレベルに分けた講座を運営し、基礎講座4時間、講座外のセッション5時間を終了した方たちを認定しています。
もうひとつ、内部コーチプログラムを設け、企業内のコーチを育成しています。企業内の人事担当者、管理職などにはリーダーシップ開発を目的としたコーチ育成を、それ以外の人たちにはworkplace change(風土変革)を目的としたプログラムを提供しています。
このworkplace change プログラムは、現代オイルバンクや大手繊維メーカーなどに採用されました。
: ほかに導入企業の例はありますか?
C: サムスングループの生命保険部門、電子部門やLGグループ、携帯で最大シェアを誇るSKテレコムなどがあげられます。ほかに、政府機関の中央教育センターにリーダーシップ開発プログラムが導入されています。政府機関でのプログラム運営は大規模なものとなり、一度に44チームの220人が多種多様な部署から集まり、KALA所属のマスターコーチ30人を派遣する形となります。
: 何故、それほどまでに韓国でアクションラーニングが主流になっていると思いますか?
photoC: やはり効果が目に見えて表れ、一番の目的としている「ビジネス成果」が分かりやすい点だと思います。また私見ですが、4年ほど前、日本は未曾有の大不況で経済が低迷していました。その頃から、それまでは日本で行われていた人材育成手法から欧米で主流となっていたアクションラーニングようなプログラムを採用する企業が増えていったのだと思います。
: 導入企業のなかで興味深い事例はありますか?
C: まさに建築中の現場にてアクションラーニングのグループセッションを行ったことがあります。メンバーは、電気、通信、建築など専門の職人たち。建築中のマンションの課題についてセッションを行ったところ、それまで皆が無意識のうちに出来ないであろうと決め付けていたデザインに対するアクションプランが生まれ、経営者にそのプランをもっていったところすぐに承諾がおり、そのデザインに沿った建築が行われたのでした。具体的には、天井の高さを変えたのですが、結果、防音の点で顧客へのアピール材料ともなり、実際に入居したお客さんからも上場の評判を得た、ということでした。
: 本日、日本アクションラーニング協会のアクションラーニング基礎講座を受講していただいて、韓国での講座との違いはありましたか?
photoC: 日本アクションラーニング協会の講座は、初めに理論の講義から入るところに違いを感じました。私どもでは、アクションラーニング(AL)初体験の方に対して、ALの説明は一切おこないません。まず、見てもらって(see)次に感じて(feel)もらいます。Icebreakingなど活発に行いますし、受講生があまり座っている時間がありません。何時間もノンストップでセッションを行う際は部屋を移動したり拍手をしたり、と常に動いている点が特徴です。
: 日本アクションラーニング協会の講座で印象深かったことは何でしょう?
C: グループセッションの中での参加メンバーからの質問の“質”が高かったことが印象的でした。また、ALコーチが使用していたセッションスクリプトも効果的で良かったですね。
: クリスティーナさんがセッションを行う場合、何を一番ポイントにしてセッションのチーム作りをされていますか?
photoC: グループ構成メンバーは、各自問題に対しての見方が異なるのが通常です。新たな「気付き」を起こさせるため、敢えて多種多様な人材を集めることも必要ですが、問題に対する関係性や感情を引き出すようにするプロセスを大事にしています。この点は、日本アクションラーニング協会のアクションラーニングと似通っている点ではないでしょうか。
クリスティーナさんは、インタビューの翌日にはアクションラーニング基礎講座(PSD)の最終2日目を受講され、その足で韓国へと帰国されました。

日本アクションラーニング協会では、今後もアクションラーニングのグローバル展開を随時お伝えしていく予定です。どうぞお楽しみに!