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アクションラーニングとは

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マーコード教授

WIALの代表であり、ジョージワシントン大学の恩師であるマーコード教授の素顔を紹介する。いつもカンファレンスではとても熱意にあふれたアグレッシブなスピーチをすることで有名な教授だが、素顔はとても優しく、気さくなお人柄である。
もともとは組織開発コンサルタントとして世界中で活躍。特に、専門はグローバルHRDで、米国の企業がグローバル化するにつれて文化的摩擦を世界各地で起こしていた(今も残念ながらありますが)ことから各国の文化を理解した人材開発プログラムの理論構築、実践に取りくんできた。そんな中、企業(組織)は学習し続けることが大切だと考え、学習する組織の研究、実践に乗り出すと同時に、アクションラーニングに魅せられた。そして、アクションラーニングを通じて学習する組織の構築に取り組み、現在では米国の第一人者である。

ミンツバーグ

経営学、特に組織戦略論で有名なカナダのミンツバーグ教授は、彼の著書「MBAが会社を滅ぼす-マネージャーの正しい育て方」(出版:日経BP社)で、アクションラーニングの詳細についてマネージャー育成の観点から紹介している。
そこではレバンスに始まったアクションラーニングが過去から現在にいたるまでマネージャー育成の現場でどのように使われているかが述べられている。彼は、アクションラーニングについて、現場の問題解決と学習(マネージャーの成長)を同時に行うことを目標としている考え方そのものは悪くはないが、企業では問題解決が最優先されるので学習がおろそかにされ、アクションラーニングによって両立することは困難であることを著書の中で指摘している。
マーコードモデルはその点で、現場の問題解決の中でできるだけ学習に焦点があてられるように、内省や省察(学習)を学習者に対して支援する工夫がなされており、ミンツバーグが懸念している部分に対応できている点が特徴といえる。

6つの構成要素

アクションラーニングの効果を最大限にするためには、6つの構成要素が備わっている必要がある。(1)問題・課題、(2)チーム/グループ、(3)問いかけと振り返り(リフレクション)のプロセス、(4)学習へのコミットメント、(5)行動、(6)ALコーチ、です。これらの要素は核になり、相互に影響し合う。どれか1つでも欠けていたり、何らかの理由で機能していなければ、アクションラーニング研修の効果は失われる。

メンバー

アクションラーニングによる効果の一つにチームの成長があげられる。チームとしての成長はメンバー一人ひとりの成長とメンバー相互の働きかけによってチーム全体が成長していくことを意味している。そのためにはメンバー各々のバックグラウンド(経験や持っている知識)の多様性を尊重し、それぞれの見方、ものの考え方がチームの話し合いの中や活動プロセスの中で受容され、チームの成果に活かされていく必要がある。しかしながらメンバーの多様性をいかす、「ダイバーシティの尊重」はチームが成長していく上でもっとも難しい過程といえる。

問題解決

アクションラーニングは問題解決型学習手法だと説明されている。アクションラーニングの問題解決の特徴は、実際に参加者が抱え、悩んでいる現実の問題を手法のなかで取り上げその解決を目的としている点である。なぜ現実の問題なのか?
マーコードモデルのアクションラーニングでは、成人学習理論「現実生活の課題や問題によりうまく対処しうる学習の必要性を実感したときに、人々はなにかを学習しようとする」(マルカム・ノールズ、2002)という考えが援用されている。問題解決プロセスの中で最大限の学習を生み出すために、多様な工夫がなされているのである。

問題提示者

各メンバーがある一定期間、自分の抱える問題を解決するために問題提示者となる。シングル問題の場合は与えられた問題にかかわっているメンバーが問題提示者になり、チームメンバー全員がその問題に関係しているとすれば、全員が問題提示者となる。
さらに、ある事業部門全体にかかわっている問題だとしたら、その事業部を代表する事業部長が問題提示者となる場合もある(問題のスポンサー)。問題提示者は問題を解決したいと心から考えている必要があるし、チームメンバーのサポートを喜んで受け入れる必要がある。またメンバーからの質問に誠実に答えなければならない。各セッションの最後には、行動計画を必ず作成し、必ず行動することが求められる。

問題の再定義(1)

各チームセッションの最初に問題を再定義することは非常に重要なプロセスである。問題の再定義は問題提示者だけでなく、チームメンバー全員が問題の本質を理解し、納得して初めて再定義される。ALコーチは問題の再定義がうまくできるよう導くのみである。当初問題とみなされていたことが問いかけとリフレクションのプロセスを通して、問題再定義がされる。本来考えていた問題とは別の問題が問題であったり、より具体的な問題が見えたりすることも往々にしてある。問題の再定義は必ずどのチームセッションでも行われ、常に問題の本質は何か質問とリフレクションすることが求められる。

問題の再定義(2)

問題には必ず、その問題の詳細を理解し、それを解決することが重要であると考え、その問題を解決するために必要な情報、手段へのアクセスを持っている人物がいる。このような人物が「問題のスポンサー」となる。その人物はチームメンバーである場合もあるし、ない場合もある。問題のスポンサーはチームが問題を解決するために、行動を自由にとれるようサポートするべきである。チームメンバーでないとしたら、最初のセッションと最後のセッションのみというようにキーとなるセッションに参加し、メンバーからの質問を受ける。しかしながら、チームの解決策や行動の正誤判断を下さないようにすることが大切である。既出の「問題提示者」のなかで"事業部長が問題提示者となる場合もある(問題のスポンサー)"と述べたが、この場合事業部長は提示者であると同時に問題のスポンサーとなる。

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